2021.07.12Air-DAM(エアダム)導入の反響、続々。

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従来のWEB会議システムを利用したオンライン接客とは異なり、自宅にいながら臨場感溢れるモデルルーム内覧を可能にしたAir-DAM。数年先のローンチを予定していたが、想定外のコロナ禍により、高まる現場のニーズに背中を押される形でプロトタイプの状態から活用をスタートしたのが2020年2月のこと。モデルルーム内覧と現地での接客を、よりリアルにオンラインで体験できるツールとして開発されたものの、内覧以外での新たな活用法も生まれ、さらなる利便性を追求しながら進化を遂げている。

Air-DAMの可能性を現場との二人三脚で切り拓いてきた株式会社デベロップジャパン Air-DAM CSチーム チーフの森本学さんに、Air-DAMが見据える“マンション販売の理想のカタチ”を語ってもらった。

株式会社デベロップジャパン 業務推進部チーフ 森本学さん

物理的なハードルをゼロに。
ライブ感溢れる体験型内覧という新しいカタチ

2020年7月の本格リリースを経て、マンション販売の現場で真価を発揮できるようになるまでの苦労は?

試験導入期間も含め、最初の頃は想定外の壁に色々とぶつかりました。始動させた当初は、通信環境としてwi-fiを使っていたのですが(現在は4G/5GのSIMカードを利用)、モデルルーム内を移動していく際にwi-fiの電波をシームレスに拾い続けられず、接続が不安定になるという問題が予行演習中に発生したこともありました。接客中のお客様とのオンライン見学が途中で途切れるなんてことがあってはいけないわけで、とにかく連日のように現場に通って問題解決のための試行錯誤の繰り返し。

そうやってトライアル&エラーを繰り返すうちに、現場の担当の方たちとも、このAir-DAMの活用法の最適解を一緒に見出していこうという同志のような信頼関係が生まれていきました。結果として、こう改善して欲しいとか、こういう機能がついたらいいのに、といった現場の声を集結することができたので、Air-DAM開発チームへのフィードバック、さらなるバージョンアップへとつながりました。

その一つが、現場の管理が煩雑になってしまっていた実来場とオンライン見学を一元管理できるカレンダー機能です。Air-DAM付随の機能として開発してきましたが、この機能単体でも提供していけるだろうと考えています。


Air-DAMがマンション内覧の現場にどのような変革をもたらしましたか?

まずは、実際に足を運ばなくても内覧できるというところで、今までならアクセスを躊躇していたであろう潜在的な顧客にも広くアプローチしていくことが可能になったと思います。

ある事例では、都内在住のご夫婦と遠方に暮らす親御さんがそれぞれのご自宅から同時にアクセスして一緒に物件を見学するケースがありました。別の事例では、奥様が妊娠中で足は運べないけれど一緒に内覧したいということで、ご主人には来場いただき、奥様はオンラインで参加いただきました。

Air-DAMでは、カメラを持ってモデルルームを回る担当者と一緒にリアルタイムで内覧しますので、オンラインで繋がった全員がコミュニケーションに参加しつつ足を運んでいるのと同じ状況で物件を体感できます。そうしたライブ感、体験型エンターテイメント的な面白さもAir-DAMの魅力の1つでしょう。

もちろん効率性の面でも、ご主人だけが内覧して奥様に事後報告するような場合、従来であれば「肝心なところを確認してくれてない!」といった齟齬が夫婦間で発生しがちでしたが、Air-DAMであれば全員が納得いくまで物件をチェックできます。

ある物件では、フランス在住の方からお問い合わせがきたことがありました。このお客さまはフランスからケニアに異動になっていたそうですが、ケニアのお客さまとモデルルームをAir-DAMで繋いだ内覧が実現、ご満足いただき帰国を前に契約への流れに進んでいるそうです。このように、さまざまな状況の方々のニーズを満たすツールとして活用され始めています。

株式会社デベロップジャパン 業務推進部チーフ 森本学さん

Air-DAMを導入するには、これらの機材一式をレンタルする。手ブレ補正機能の高いグリップでスムーズな内覧のライブ配信が可能に。


他社システムとの最も大きな違いは?

動画を送りつつお客さまと会話するというシステム自体は他社にもありますが、Air-DAMの一番の強みは、モデルルーム内を自在に撮影しながらのライブ配信とともに動画の共有や対話もできるという機動力の高さ、そして、これらの一連の作業を手元のタブレットで完結できるという操作性の良さにあります。加えて、それらのシステムを販売現場に導入から運用までトータルでサポートするカスタマーサービスの丁寧なフォローには定評があります。

組み合わせるスマホの機能1つ、使用するアプリ1つで、動画の品質や通信の安定性、操作のしやすさなども変わってきます。予約の直前になってシステムが立ち上がらないとか、お客さまがログインに困難を覚えるとか、商談途中で途切れてしまうなどということが起きてはならないわけです。

その点、私たちはどんな住宅展示場に対しても、通信の安定性などを含め、それぞれの環境に応じた最適なスタイルをカスタマイズすることに力を注いでいます。そして、物件のアピールポイントが何かをふまえた上で、それらが最も魅力的にお客様に伝わるような撮影テクニックなどもご提案し、現場と二人三脚でオンライン内覧のベストな形を追求しています。私たちカスタマーサービスのチームが、通信環境からスマホ機能まで、全ての機器の連携に関してサポート体制を整えている理由はここにあります。

小さなモデルルームでは実演が不可能だったディスポーザーなども、クオリティの高い設備仕様の動画をあらかじめ作成しておいて、内覧中にAir-DAMで共有することで、物件の売りをベストな形とタイミングで伝えることが可能になります。Air-DAMは、使い方次第で、内覧のあり方を一変させるようなポテンシャルを持ったシステムなのです。

株式会社デベロップジャパン 業務推進部チーフ 森本学さん

想定を超えた活用法が現場から生み出されていく

活用次第で、想定外の可能性が広がっていくことも?

もともと、Air-DAMは新規のお客さまの最初の内覧を想定して開発していましたが、現場では今、一度内覧をした物件の気になるポイントを再度確認したいというニーズから、再来場のお客様向けに活用されるケースが広がりつつあります。
初めて全体を内覧したのち、あそこのキッチンの扉ってどうなっていたっけ、寝室の収納はどうだったっけ、というディテールのお問い合わせが実はすごく多いそうです。以前であれば、こんな色で、扉の仕様はこうなっていて……とメールでご説明していたものを、Air-DAMを活用することで、会話しながら実際に目ですぐに確認できるので手間も省けるし、納得も得やすくなったと。

また、モデルルームにおいては、カメラのポジション次第で空間の広さの見え方が変わってきます。部屋の角から床をなめる感じで天井まで入れ込んで撮ると、空間の広がりがしっかりと伝えられるとか、こういう物件の場合は広角レンズも取り入れた方がいいなど、やっていく中で、さらなる工夫が生まれていきます。

やはり、僕たちは「こういう機能があります」というご説明はできるけれど、日々さまざまな顧客と実際に対応している現場こそが、その機能を最大限に活かしきるアイディアの宝庫だと実感しますね。そういう現場の声を吸い上げて、さらなるバージョンアップに繋げていくことが、僕らの使命だと思っています。Air-DAM2.0とか3.0のようにアップデートしていきたいですね。


オンライン内覧はいずれデフォルトになるのか?

図らずも、コロナ禍によって社会のオンライン化が一気に進みましたが、一方で、不動産業界は、その流れに若干遅れを取っている感が否めません。
当初、オンライン内覧に消極的な理由として挙げられていたのは、実際に足を運んでもらえれば成約したはずの顧客を、オンラインでは魅力を伝えきれずに逃してしまうのではないかという不安、あるいは、内覧のハードルを下げることで、買う気もない人が面白半分に内覧予約を入れてきて、そこに時間と手間を取られるのではないかという懸念でした。

しかし現実を見れば、足を運べば成約につながったかもしれない顧客を逃す可能性よりも、さまざまな立場・状況の方たちがフラットにアクセスできる内覧のバリアフリー化によるメリットの方が格段に大きいことがわかりました。また、さほど買う気がなかった人でも、実際に物件を体感してみることで、「ちょっと検討してみようかな」という気分が一気に高まってくるものです。そうした潜在的顧客の掘り起こしの面でも、オンライン内覧は大きな役割を果たしていると思います。

実際、現場で日々接客している販売の方たちは、オンラインの導入に積極的な人がとても多い。販売方法の多様化に対する高い危機意識を持っているのだと思います。組織がそれを決断できるかどうか、という状況ではないでしょうか。リアルとオンラインを上手く活用しながら、お客様にとっても販売の方々にとっても新しい体験価値を提供できるよう、私たちも現場と二人三脚で努力していきたいと思います。


森本学
森本学

不動産販売の現場の思いをさまざまなカタチにデザインしてきた経験を活かし、Air-DAMの導入においても、現場の思いを商品のさらなる進化へと還元する役割を担っている。

Air-DAM(エアダム)公式サイト