大盛況御礼!京急線の電車内で演劇を繰り広げる新感覚の舞台。トレインライドシアター『このレールはドラマチック』
イベントレポート
2023年11月19日(日)・23日(木)、UXD センターが運営する『HiM Films』がプロデュースした初の舞台、トレインライドシアター『このレールはドラマチック(以下、トレドラ)』を開催いたしました。公演終了まで非公開とされていた『トレドラ』の舞台は、京急線の貸し切り電車4車両。京急線品川駅〜蒲田駅を運行する電車の中での演劇公演は前例がなく、本作品が初の取り組みとなります。
「爽やかな朝」をテーマに、独自の世界観で誰でもない “彼” の物語を紡ぐSNS発メディア『HiM Films』
『HiM Films』は、今話題の“彼”の朝を切り取った写真を、奇数日の朝8時に投稿するInstagramアカウントです。2018年、「“憂鬱な朝”を、“爽やかで待ち遠しい朝”に変え、彼らの朝の物語で素敵な1日が始まりますように」という願いからアカウントを開設して以来、フォロワー数は約3万人を超える人気メディアに成長しています。
撮影、アートディレクション、シナリオライティング、キャスティング等、全てのクリエイティブをチーム内で制作し、写真や朗読音声付きのショートムービーなど、独自の世界観を感じられるようなコンテンツに多くのファンを魅了しています。
もし『HiM Films』に登場する“話題の彼ら”が、いつもの通勤時間に同じ電車に乗ってきたら……?リアルとオンラインが融合した新しい世界線で始まる夢のような現実の物語、それがトレインライドシアターです。
オンラインの枠組みを超えて現実世界へ。
日常の景色を非日常的な体験に変えた唯一無二の舞台
今回の舞台は、『HiM Films』主催メンバーのひとりがニューヨークで観劇した舞台『スリープ・ノー・モア(Sleep No More)※』というイマーシブシアターの感動が忘れられず、着想を得た企画です。
※2011年初演。舞台も客席もない空間で、観客が劇の中に入り込み、俳優と一緒に物語を体験する観客参加型の舞台作品。
舞台は2日間で全6公演。会場はチケット購入者のみに「招待状」という形で限定的に公開していました。電車4車両を貸し切り、総勢14名の豪華キャストが各車両にて役を演じます。乗り込む電車によってキャストと演目が異なる仕掛けに、SNSでは公演前から期待の声が多数挙がっていました。
今回の舞台となる「電車」の車両幅はなんと約2.5m。観客は座席に座って、同じ電車に乗り合わせた乗客として観劇することで、キャストが電車内を移動する際の振動を直に体感できる前代未聞の距離感と臨場感を実現することができる舞台になりました。
作・演出の岩崎う大氏も車掌役として車内アナウンスに登場。聞こえそうで聞こえない他人の会話、隣の車両から聞こえてくる声や、キャストが車内を移動する際の振動など、誰もが日々利用する電車の中での非日常的な体験に、上演後のランスルーでは全車両から大きな拍手が送られていました。
リアルとオンラインの融合によって生まれた大きな共感
いつもの通勤時間と、乗り慣れた電車の中で繰り広げられた“非日常的な体験”を――。
『トレドラ』は、SNSを通じて多数の共感を生み出してきた『HiM Films』にしかできない企画を、と構想を始めた前代未聞の舞台です。
公演を終えて、お客様の高い熱量を直近に感じることができただけでなく、「素敵な朝のはじまり」という独自の世界観にもより大きな共感を得ることができたと感じています。リアルとオンラインが融合した今回の企画を起点に、今後もユーザー視点での企画開発に取り組んで参ります。
本舞台のメイキング映像と全キャスト14名と作・演出の岩崎う大さんから終演コメントはYouTubeにてご覧いただけます。