子どもたちの明るい未来を願う、
地元有志の熱意が結実した「宗像フェス」

宗像フェス,EVOLOVE

新型コロナウイルスにより、音楽業界は大打撃を受けました。福岡県宗像市で2012年より開催されてきた「宗像フェス」も、先の見えないトンネルに苦戦した2年だったと思います。しかし、2022年6月、3年ぶりの野外フェスを復活させることに成功しました。

EVOLOVEは、地方自治体や各地の地場企業とのパートナーシップを拡大しています。目的は、エンパシーマーケティング(※1)を推進するため、各地の皆さんと共に新しい未来を創っていくことです。今回、「宗像フェス」がエンターテイメントと福岡県の素晴らしさを全国に届けるため、3年ぶりの野外フェススタイルでのフィジカル開催を目指すと聞き、「EVOLOVEも是非参加させていただきたい」とお伝えし、コラボレーション開催が実現しました。木村UXDセンター長が、「宗像フェス」実行委員長 浜田さんにお話を伺います。

子どもたちの明るい未来を願う、地元有志の熱意が結実した「宗像フェス」

宗像フェス 実行委員長 浜田さん


EVOLOVEが「宗像フェス」とコラボレーションした背景

木村「宗像フェス」は、今や会場も出演アーティストも豪華で大きなイベントですが、始まった当初は、花火大会が無かった福岡県宗像市の子どもたちに花火を見せてあげたいという想いから有志が実施したイベントだったそうです。この経緯を聞いた時、誰かのためにみんなが協力し合い輪が広がっていくという点に共感し、ぜひ何かのカタチで参加させていただきたいと思いました。

そこで今回、小学生のキッズダンスコンテスト、地元高校生のボランティア、九州の魅力をポスターにする学生PR大使、フェスに出演するアーティストへのインタビュー動画制作といった企画をEVOLOVEチームでは考えました。フェスの音楽ライブとは違う切り口での企画を提案させていただいたのですが、最初にお話しさせていただいた時、どのように思いましたか?

浜田まずお伝えしたいのは、楽しい企画ができて良かったです。一緒にやれて良かったと思いました。ありがとうございます。

最初の打ち合わせの時に、「うまくいくんじゃないかな」という感覚がありました。実際にやってみて、「楽しかったな」というのと、「今まで思い描いていたけれどもできなかったことがやれるようになったな」という気持ちです。初めて企画をご提案いただいた時は、組織としての体制や企画の実現可能性など、しっかりしているので安心感がありました。企画内容も、もともと自分達が目指している方向性と近いものがありましたので、自分達の想いとリンクしているなと感じました。

木村そう言っていただいて、嬉しいです。主催者側の想いとリンクしていたと言うのは、どのようなところですか?

浜田地域を盛り上げるというところだけではなく、スタッフも仲間なので、スタッフが一つになる、そして、子どもたちも喜ぶというところです。それらの要素を兼ね備えていた企画だったことが、私たちの想いとリンクしていました。


地元でローカルフェスを開催する目的

木村地方都市では、子どもたちが進学や就職をきっかけに大都市に出て行ってしまうことが多いですが、宗像市でもそうでしょうか?子どもたちに地元の良さを伝えたい目的は、その辺りにありますか?

浜田そうですね。宗像市でも、地元を出てしまう子が多いですね。だから、地元愛について発信するということを、やり続けていかないといけないと思います。僕も30歳くらいまでは東京などで働いていましたが、地元に戻ってきて会社を興しました。宗像に帰ってきて20年くらいになります。

木村宗像市に戻って、いかがですか?

浜田外にいたことで、自分の生まれ故郷の良さに気づいたのかもしれません。他の地域に住んだ経験があるからこそ、地元愛が強くなったんだと思います。若い頃は、「絶対に出て行きたい。都会が良い」と思っていましたから。都会は情報が早く、何でもあるところですので。

木村宗像に戻ってから、なぜ子どもたちのために、イベントを企画しようと思ったのでしょうか?

浜田宗像市に子どものためのお祭りが無かったのです。宗像の子どもたちは、近隣の街に行ってイベントを楽しむしかなかったので、地元に若者が集うようなイベントを開催するのが、宗像市のブランディングに繋がるのではないかと考えたのがきっかけです。仲間がたくさんいたので、やってみようということで立ち上げました。「とりあえず10回やろう」と目標を立てましたので、そこから10年が経ちましたが、やり始めるよりも継続する方が大変でした。

僕たちは宗像大社を世界遺産に登録しようという活動も行っていたので、世界から注目されるようになっていくと共に、宗像フェスへの関心も高まっていき、規模を拡大していくという波を作れました。ちょうど良いタイミングでしたね。

子どもたちの明るい未来を願う、地元有志の熱意が結実した「宗像フェス」

3年間ぶりの野外フェスの形での開催となりました

木村コロナにより、観客を入れたイベントが開催できなくなってしまいましたね。「宗像フェス」は、この2年強、さまざまな葛藤があったと思いますがいかがでしたか?

浜田困難なことがあったからこそ、新しい出会いがたくさんあったのだと思います。そして、今回の開催では、観客と主催者との一体感が感じられました。

木村課題があるからこそ、乗り越える度に進化していく。子どもたちの頑張っている様子を見ながら、私たち大人も成長していかないといけないなと思いました。キッズダンスコンテストに出場してくれた小学生たちは、本当にイイ顔をしていましたよね。我々も、もっと進化していきましょう。


地元を盛り上げていくため、今後どのような活動をしていきますか?

浜田子どもたちの笑顔をもっと見たいですね。子どもの笑顔と涙には誰も勝てないですから。地元に住む子どもたちと一緒に作っていけるような内容で、また今度も考えたいと思っています。

木村EVOLOVEプロジェクトでも、プロが一方的に発信して、それを鑑賞するだけではなく、みんなが参加できるような、一緒に作っていくプロセスを楽しめるイベントをやっていきたいと思っています。日本全国に、熱い地元愛をもつ人、面白い能力がある人、学生たちと想いをアウトプットしていき、違う土地同士の皆さんを繋げていきたいのです。それ面白いね、いいね、一緒にやってみようという人たちと、どんどん繋がっていけるというところにEVOLOVEプロジェクトの活動意義を感じているので、また一緒にチャレンジできると嬉しいです。今回は、ご一緒させていただき、ありがとうございました。私たちも、楽しかったです。


EVOLOVE × 宗像フェス 日本最大級のローカルフェスを目指す
EVOLOVE × 宗像フェス 日本最大級のローカルフェスを目指す

EVOLOVEは、身近にある”LOVE”を進化させていくプロジェクトです。ささやかな日常の中の、ふとした風景の中に、小さな「愛」を見出すこと。2021年の秋にEVOLOVEプロジェクトをスタートし、暮らしを豊かにするようなイベントから、街づくりのアイディアコンペまで、さまざまな人や地域に横串を通して化学反応を引き出すような企画を行なってきました。

EVOLOVEは、色々な人や地域を繋ぎ、みんなで新しい体験を創っていく活動を行っています。賛同してくださる企業や地方自治体、イベント関係の方などがいらっしゃいましたら、UXDセンター EVOLOVE事務局までお気軽に声をかけてください。ぜひご一緒に、新しい体験を創っていきましょう。

エンパシーマーケティング
ローンチ前のサービスや商品を最善の形にブラッシュアップするためにUXDセンターが推進するマーケティング手法。「51%」の完成度の状態で感動的な共感体験と併せてサービスや商品を消費者に提示し、その過程で、本音で対話し真のニーズを観察していく。最高のサービス/商品を開発できるよう企業と消費者の橋渡しを行う。