「楽しい体験」を通じた商品プロモーションの実験エンターテインメントにブランディングを行うには?

オタフクソース株式会社,GuuGoo

商品をプロモーションするためには、色々な手法がありますけれども、マーケティングに携わる人にとっては、露出量、購入コンバージョンといった数字が、成果として突きつけられることとなります。しかし、「エモーショナルな訴求方法が、消費者の心を動かすはず」そう考えて、YouTubeチャンネル『GuuGoo』との取り組みをご提案してくださった企業がありました。お好みソースのトップブランド「オタフクソース」様です。今回は、新しいマーケティング手法のチャレンジを続ける背景をオタフクソース株式会社マーケティング部 販促課 課長石谷 定之さん、お好み焼館 お好み焼課 課長 春名 陽介さんにお聞きしました。


多くの方が驚くポイントかもしれませんが、「お好み焼課」という部署があるのですね。どのような部署なのですか?

「お好み焼課」は、その名の通り、お好み焼きに特化した部署です。一般の方へのお好み焼きの焼き方教室や、お好み焼き店を開業されたい方への研修、広島県内の小学校を訪れての食育授業など、様々な活動を行っています。公式YouTubeチャンネルも開設しており、社員が出演しています。お好み焼課の社員は、お好み焼きはもちろん、焼きそばやたこ焼き、もんじゃ焼きなど、あらゆるコナモノ料理に精通しています。具材や焼き方の研究を日々行なっている、スペシャリスト集団です。

「楽しい体験」を通じた商品プロモーションの実験 エンターテインメントにブランディングを行うには?

オタフクソース株式会社 お好み焼館 お好み焼課 課長 春名 陽介さん


UXDセンターが運営するYouTubeチャンネル『GuuGoo』にもお好み焼課の社員様がご出演くださり、メインキャストのお笑い芸人の方々に、美味しく作れる焼き方を伝授していただきました。また、10月10日は「じゅうじゅう」ということで、お好み焼きの日に制定、『GuuGoo』視聴者の中から1,010名様に豪華なコナモノセットをプレゼントしてくださるというタイアップキャンペーンを実施されましたが、この経緯を教えていただけますか?

調理の簡単さや、具材で広がる楽しいコナモノの世界を動画で訴求することの重要性を実感していたので、当社でも公式YouTubeチャンネルを開設し、社員が出演する形で調理方法や、美味しい食べ方を提案してきました。今回は、生鮮食材を用意するだけ簡単に作れる「こだわりセット」のうち、お好み焼き・たこ焼・チヂミの3商品をリニューアルしたタイミングであり、「オタフクソース」が販売しているたくさんの商品を食べてもらいたいという体験を提供する方法を模索していました。

そんな中、広告会社の方がYouTubeチャンネル『GuuGoo』のことを教えてくれまして、「泣いて笑って食べて寝る」というユルい番組内容が、お好み焼きやたこ焼きを作って食べるという体験とマッチするのではないか?今までアプローチしてきた層と違うターゲットにリーチできるのではないか?と考え、新しいプロモーションとして実験的にトライしてみたいと思ったところからスタートしました。

「楽しい体験」を通じた商品プロモーションの実験 エンターテインメントにブランディングを行うには?

実験的なチャレンジとして、第三者のYouTubeチャンネルである『GuuGoo』との取り組みを試してくださったのですね。上長や社内からの反応はいかがでしたか?

通常のプロモーションと違ったので、本当に売り上げにつながるのだろうか?どんな成果が得られるのか?といった懸念がありました。しかし、生放送の配信中にリアルタイムでお好み焼課の社員が作り方を教える形で出演し、既に多くのファンがいらっしゃる芸能人の方との掛け合いがあり、プレゼントへの応募者に対するアンケートを実施することができるということで、社内の理解を得られました。自社で情報を発信するのではなく、第三者を通じて今までにリーチできなかった層に、これまでとは違った手法でアプローチするという新しい挑戦でしたね。

「楽しい体験」を通じた商品プロモーションの実験 エンターテインメントにブランディングを行うには?

オタフクソース株式会社マーケティング部 販促課 課長石谷 定之さん


終わってみて、反響はありましたか?

実際にやってみたところ、視聴者の方によるチャットが盛り上がって、「お好み焼きを食べたくなった」「今からたこ焼きを作ります」というような声が見えたのが嬉しかったです。SNSの反響としても、プレゼントが当選した方から写真付きの楽しそうな投稿が多数寄せられたのを見て、番組を観て楽しんでくれたんだなと実感することができました。消費者の皆さんの、嬉しい、楽しい、美味しい、という感情と共に、「また食べてみよう」という行動変容につながったと感じました。


3,000人近い方からのプレゼント応募があり、予想を超える多くの方からアンケートへの回答があったいうことですが、アンケート結果をご覧になっていかがでしたか?

回答数が多いということは、今回の企画を視聴者の皆さまが楽しんでくれた結果だと思いました。アンケートに回答してくださった方は、普段はコナモノを頻繁に食べているわけではないライトユーザーが多かったため、ライトユーザーの様子がわかったことは良かったですね。このような方たちがどのような生活を送られているのかを学び、他の食事からコナモノにもう少しシフトして、食卓登場頻度を高めていただくためにはどのようなアプローチをすべきかといったことなどを考えたいと思います。

「楽しい体験」を通じた商品プロモーションの実験 エンターテインメントにブランディングを行うには?

「オタフクソース」様としては、今後はどのような動きがありますか?

創業100年を迎えましたので、創業100年ロゴを入れた商品や、お客様に感謝を伝えるため、全商品対象のキャンペーンを行う予定です。


100年というのは、とても大きな歴史ですね。お好みソース以外にも、様々な商品展開やプロモーションを仕掛けていらっしゃるチャレンジ精神があるからこそ、長く愛されるブランドを維持できていると感じました。今回は、ご一緒にお取り組みさせていただき、ありがとうございました。

【オタフクソースプレゼンツ】コナモン秋祭り!オタフクご飯でじゅーじゅうしながらぐーぐう♪【GuuGoo】
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